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第5巻 , 第1号 , (pp.2-14)
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シェールガス革命がもたらしたエネルギー勢力図の再編
須藤 繁1、増田 優2
1帝京平成大学 現代ライフ学部 経営マネージメント学科 教授 2お茶の水女子大学大学院教授 ライフワールド・ウオッチセンター長
シェールガスは、頁岩の岩盤に封じ込められた非在来型資源の一つで、1990年代までは経済的に掘り出すことが困難とされてきたが、水平掘り、水圧破砕を中心とする近年の石油産業上流部門の技術革新を背景に米国を中心に開発が進められ、2000年以後、大きく生産を伸ばしている。
シェールガスの開発は、既存のガス供給国間の利害関係、さらに消費国との関係を微妙に変えつつあり、その地政学的な意義としては、米国のLNG輸入計画の大幅廃棄に伴うLNG国際需給環境の緩和、欧州ガス輸入国の選択肢の拡大、即ち、ロシアの政治力の低下、中国の資源外交の変化の可能性、中東・北アフリカガスへの相対的依存度低下が挙げられる。さらに、シェールガス開発技術が今後世界各地のシェールオイル開発に本格的に適用されれば、石油地政学のパラダイムを大きく変える可能性がある。
Keywords: 非在来型ガス , シェールガス , 水平掘り , 水圧破砕 , 石油地政学 ,
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